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三重県四日市市・三重郡川越町の今日も頑張る中学生のお子様を持つお父さん、お母さんへ31

「苦手科目が多すぎると感じるときこそ、『何ができるか』より『どこから始めるか』を一緒に探そう。親が"1つずつできる科目"を設計できれば、苦手は少しずつ"選べる強み"に変わります。」

1.なぜ「苦手科目が多すぎる」に悩むのか?(理由)
中学生になると教科も増え、テスト範囲も広くなり、"苦手"と感じる科目が複数出てくるのは自然なことです。ですが「苦手科目が多すぎる=自分はダメだ」という思い込みが生まれると、子どもも親も焦りや不安を抱えやすくなります。 また、苦手科目が多いという認識があると、「何を優先すべきか」がぼやけてしまい、結局どれも中途半端になりがち。勉強時間を増やしても、やり方がその子に合っていなければ効果が出ず、さらに「自分だからできない」と自信を失うという負のスパイラルも起こりえます。 さらに、「苦手科目=避けたい教科」「苦手なまま先に進む教科」が蓄積されると、定期テストや受験での選択肢が狭まるという不安が親には付きまといます。こうした状況を放置すると、子どもは勉強自体を避け始め、苦手がさらに苦手を呼ぶ構図になってしまうのです。

2.「苦手科目が多すぎる」を"克服可能なチャレンジ"に変える5つのステップ(方法)
① 現状を"苦手教科とその原因"で整理する
まず、子どもと一緒に、どの教科が苦手なのか、なぜ苦手なのかを具体的に書き出します。
例えば「数学:関数が苦手」「英語:長文読解が苦手」「理科:化学反応式がわからない」というように。原因があいまいなままでは「苦手科目」扱いが広がるばかりです。

② 苦手教科の中で"優先する1科目"を決める
苦手が多いときは、一度に全部を直そうとせず「どれか1つ」を選んで集中する方が効果的です。親子で相談して、「この教科を先に立て直そう」と決め、他の教科は「並行して少しずつ」という形に落とし込むことで、負荷を減らせます。

③ その教科に合わせた"学び方"を変える
苦手教科の克服には「方法を変える」ことが鍵です。例えば、数学が苦手なら「図を書いて」「声に出して公式を読む」「友達に説明させてみる」など、自分の理解スタイルに応じて方法を変えてみます。英語が苦手なら「音声を聞いて繰り返す」「短い英文から声に出す」など、負担を小さくして取り組める工夫を。

④ 進捗と習慣を"見える化"する
選んだ1科目に対して、「毎日10分+週末30分」のようなルーティンを作ります。親子でカレンダーやホワイトボードに「今日これをやった」「○がついた」と可視化していくことで、苦手教科にも"できている感"が育ちます。できたら親が「よくやったね」と声をかけることも重要です。

⑤ 成功体験を小さく積んでいく
苦手科目を克服するには、小さな成功体験の積み重ねが自信を育てます。「今日は問題2問だけできた」「公式がひとつ思い出せた」など、目立たないけれど確かな"できた"を親子で拾い上げ、次への意欲をつなげましょう。苦手科目が"できる教科"に変わる転機は、こうした積み重ねの中にあります。

3.具体例:中学3年生Dさん+父親の「苦手教科を克服する3週間モデル」(具体例)
第1週:Dさんは理科と社会が苦手と感じ、「全部苦手だ」と思っていました。父親と「まず社会の歴史を立て直そう」と決め、歴史年号・事件・用語を紙に出して整理。
第2週:社会の年号を「音声で10回聞いて声に出す」「ノートに図でまとめる」学習に変えました。父親は「音声終わった?ノート書いた?」と毎晩確認。Dさんは「声に出すと覚えやすい気がする」と気づき、少し勉強時間が増えました。
第3週:次の小テスト前に「今日までに年号3つ習得」というミニ目標を立て、カレンダーに○をつける形で進捗を可視化。テストでは前回比+7点。父親は「よく頑張ったね」と言い、Dさんは「苦手がひとつ減った感じがする」と話しました。この成功体験が次の数学(苦手2番目)に移行するモチベーションになりました。

4.育つ可能性と親の安心(可能性)
・苦手科目が「克服すべき課題」から「自分で変えられる教科」へ変わる。
・学び方を変えることで、他の教科にも応用が効き、全体成績の底上げにつながる。
・親子の対話が深まり、親として「どこが苦手か」を知り"どう支えるか"が見えるようになる。
・子ども自身が「苦手でもやれば変わる」と感じられるようになり、自己効力感・自信が育ちます。 親としては「苦手科目が多すぎる」という漠然とした不安から、「具体的に一緒に改善できる」という安心に変わっていきます。

締めの言葉
「苦手科目が多すぎる」と感じることは、むしろ成長のチャンスです。一度に全部直そうとするのではなく、「まずひとつ」を選び、方法を変え、習慣を整え、親子で小さな成功を拾いましょう。苦手科目を「やっとわかる」「少しできる」へと変える旅を、親子で始めてください。あなたの支えが、子どもの学びを変える力になります。

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